黒田幸者の大脳新皮質

駄文を投下します。貴方の時間をください。

おすすめの本(私が好きな本)

はじめに

 私が実際に読んで良かったなと思った本をただ列挙していくだけです。ジャンルも名前もお勧め度合いも順不同。

 この記事を読んで興味をもって頂けたら幸いです。

 不定期で更新します。

これからの「正義」の話をしよう

 アメリカの政治哲学者マイケル・サンデル作。

 様々な哲学者や実際の事例を通じて「正義」について論じていくものです。哲学を知らない人であっても解説が付いているので難なく理解できると思います。

 功利主義自由主義、目的論的正義感と言った様々な「正義」の物差しを見て行く事で、自分の正義感に厚みを持たせることが出来ると思います。

ホーキング、宇宙を語る

 車椅子の天才、スティーブン・ホーキング作。

 誰にでもわかるように数式を使わないで書かれているので、物理科専攻でなくても読める本です。

 宇宙の解明に挑む物理の歴史が書かれていて、知的好奇心を満たしてくれる、読み物としても非常に楽しめる作品だと思います。

サイバネティックス

 アメリカの数学者ノーバート・ウィーナー作。

 第二次世界大戦下での弾道計算のためのコンピュータ開発に始まり、人間の精神や生命活動、ついには社会活動といったものをシステムとして捉えた本。

 数式沢山で難解な本でありますが、人工知能に挑む人であれば読んでおくことで誕生の背景などを知る事が出来ると思います。重厚で教養がたっぷり。読み物としても面白いと思います。

 私的な話ですが、私が情報科学科を専攻しようと思ったきっかけを与えてくれた本です。

 

How Google Works

 グーグルの偉い人達が描いた作品。

 Googleの社風や歴史、価値観といったものを色々なエピソードを例に説明するものです。

 普段何気なく使っている検索エンジンGmail、画像検索、広告エンジンと言った技術の背景を知る事で、そこで働く彼らへの感謝の気持ちが芽生えるでしょう。

罪と罰

 ロシア文学の巨匠ヒョードルドストエフスキー作。

 この作品は当時のロシアの社会や思想を反映した文学作品であるとともに、理性と倫理の対決、倒叙ミステリ(主人公が犯罪者のミステリ)と言った読み物としても面白い作品です。

 殆どすべての登場人物が独特で魅力的。セリフが長かったり登場人物名が覚えにくかったりしますが、そこを乗り越える事が出来れば心を大きく動かす事間違いなし。

愛するということ

 ドイツの哲学者エーリッヒ・フロム作。

 この作品は愛についての考察をしています。恋愛工学のような相手を振り向かせる技術ではなく、どのように相手を愛するかと言う自発的な内容になっています。

 1950年代に書かれた古典とも呼べる作品ですが、現代まで読み続けられているのには付け焼刃ではなく、より本質的な愛を追求しているからこそだと思います。

夜と霧

 精神科医ヴィクトール・フランクル作。

 ユダヤ人であった彼はナチスによってアウシュビッツ強制収容所に収容されてしまいます。本作では収容所の地獄のような絶望極まる環境下での心理的な側面での解説をしています。

 この本にはどんな困難な状況下でも生きる意味や希望を失わずに済む方法が書かれていると言われます。実際そうでしょう、現代日本においてアウシュビッツ以上の絶望的状況には殆ど陥る事はないでしょうから。しかし本作は生存テクニック教本ではないと思います。この本の注目に値する物、それは絶望に際してなお人間性を保った人物がいたという事実なのではないでしょうか?

FACTFULLNESS(ファクトフルネス)

 スウェーデンの医師ハンス・ロスリングの遺作。最期まで本作の執筆に尽力しました。

 あなたの常識的なものの見方が、実は間違っているかもしれない。思い込みが間違っていて、実際の世界は思ったよりもずっと良いものであると気が付かせてくれる名作です。

 パンデミックに戦争や紛争が発生し、メディアが不安を煽る現代だからこそ正しく世界を認識する事はより一層重要になると思うのです。

夜間飛行

 フランスの飛行機乗りサン=テグジュペリ作。

 ただひたすらに美しい……!

 飛行機が安全に空を飛べるようになる前の時代。郵便飛行のパイロットが見る景色の美しさを、本人の経験と持ち前の表現力の限りを尽くして描き出されたフランス文学の傑作だと思います。  付け加えて、彼の代表作「星の王子さま」もおすすめです。

西部戦線異状なし

 ドイツの小説家レマルク作。

 第一次世界大戦に従軍した自身の経験に基づき、人類が初めて経験した未曽有の総力戦の様相と戦友との儚い友情を卓越した言葉遣いで描き出した名作です。

 当時の劣悪な戦場を知る歴史的材料としても、あるいは戦場下での兵士の心境を知る心理学的材料としても非常に良い本だと思います。

そして誰もいなくなった

 アガサ・クリスティ作。

 ミステリの最高峰とも言われていて、ミステリ好きなら一度は読むべき作品です。

 なお個人的にはクリスティの作品は「ABC殺人事件」の方が好きです。

帰ってきたヒトラー

 ドイツのジャーナリスト、ティムール・ヴェルメシュによる問題作。

 本作品はヒトラーを笑うところから始まり、そしてヒトラーと笑うところで終わります。

 この作品を読んで私は誰もが心に"ヒトラー"を飼っていると思いました。もちろん私にも。気を付けなくてはいけませんね。

秒速5センチメートル

 映像作品を手掛ける新海誠の初期の作品。

 初恋を忘れられない主人公が恋愛と言う事件を通じて変化していく姿を描いた作品です。終わりはバッドエンドとも言われますが、私としてはあれは初恋からの脱却と言うハッピーエンドだったと思っています。

 新海さんらしいロマンスと、今の新海さんでは考えられない非情な現実主義が入り混じる、今でも根強いファンがいる作品です。

VSCodeできちんと動くLaTeXコンパイル環境を作ろう

本記事の対象者

  • VSCodeをインストールし終わり、VSCodeで自動LaTeXコンパイルの環境を作成しようとしている方
  • Windows10,Windows11環境を使用している方(LinuxMacOSを使用する方でも参考にはなると思います。)

LaTeXコンパイル環境をインストールする

まずはLaTeXの環境をインストールする必要があります。TexLiveのサイト

TeX Live/Windows - TeX Wiki

を参照して、ここでインストールしてください。 もしあなたがLinuxを使用しているのなら、sudo apt install texliveを実行して、LaTeX環境を作ってください。

setting.jsonを編集する。

VSCodeをインストールし終わったのなら、いよいよLaTeXコンパイル環境の作成を行います。まず、拡張機能LaTeXワークショップをインストールしましょう。

LaTeX-workshop

そして次にsetting.jsonを開きます。setting.jsonとはVSCodeの設定を記録したファイルだと思ってください。

私は以下のように書いて使用しています。

{
    "latex-workshop.latex.tools": [
        {
            "name": "my tex tool",
            "command": "ptex2pdf",
            "args": [
                "-interaction=nonstopmode",
                "-l",
                "-ot",
                "\"-synctex=1 -file-line-error\"",
                "%DOC%"
            ],
            "env": {}
        },
        {
            "name":"clean",//要らないファイルをコンパイル後に削除する。
            "command":"del", //LinuxやMacユーザはここをrmに変更する。
            "args": [
                "*.aux",
                "*.bbl",
                "*.blg",
                "*.idx",
                "*.ind",
                "*.lof",
                "*.lot",
                "*.out",
                "*.toc",
                "*.acn",
                "*.acr",
                "*.alg",
                "*.glg",
                "*.glo",
                "*.gls",
                "*.fls",
                "*.log",
                "*.fdb_latexmk",
                "*.snm",
                "*.synctex(busy)",
                "*.synctex.gz(busy)",
                "*.nav",
                "*.vrb",
                "*.dvi",
                "*.synctex.gz",
            ],
            "env": {}
        }
    ],
    "latex-workshop.latex.recipe.default": "Single Compile",//Ctrl+sを使用時に呼び出すコンパイル方式
    "latex-workshop.latex.recipes": [
        {
            "name": "Double Compile",//図番号などを使用する際には二回コンパイルする必要がある。
            "tools": [
                "my tex tool",
                "my tex tool",
                "clean"
            ]
        },
        {
            "name":"Single Compile",
            "tools":[
                "my tex tool",
                "clean"
            ]
        }
    ],
}

これをsetting.jsonに張り付けてくだされば、そのまま使用できるはずです。

setting.jsonの開き方

Ctrl+,をクリックし、右上のを押してください。すぐに開けます。

自意識 cannot be 過剰

 自意識過剰になれ!

 自意識過剰になるというのは自然な事だと思います。

 昔は自分の役割という物を社会が、共同体が与えてくれたものです。朝に目を覚ませば、おのずと何をすべきなのかが明示されているのが当たり前だったはずです。

 でも、僕らは違う。

 サルトルの「自由の刑」のように言われるように、現代社会では個人主義の下、自分を自分で見出す必要があります。自分とは何なのかを決めるのは権威ではなく、自分自身であるのです。

 こうなるとどうでしょう。自意識過剰にならない方がむしろ不誠実です。

 理想と現実の差で苦しみながらも、日々精進する貴方は素晴らしい。貴方が自分を否定しても、私が肯定します。

 ですが理想を持ち続ける事は苦しいはずです。もし自分を創る事をやめ、周囲の雰囲気や既存の主義主張をあたかも自分の考えだとするのなら、どれだけ楽でしょう?

 でも、そんな楽な道を行く人はきっとつまらない。

 むしろ自意識は過剰であるくらいが丁度良く、面白い人だと思います。

お気持ち

人間なら誰しも思想を持っているのではないだろうか。ここでの思想とは新自由主義だの無政府主義だのと言った大げさなものではなく、個人の持つ物事の善悪を測る物差しくらいの感覚である。 思想はその人の性格や意思決定の指針や行動理念につながり、例えば短期的には休日の過ごし方、長期的には進路決定などになって表面化する。

ここでは思想の良し悪しを思想の柔軟性と思想の安定性と言う2つのパラメータから評価できるのではないかと提起したい。以下はその定義。
- 思想の柔軟性
対立する思想が現れた時、自分の思想がどれほど改善できるかと言う度合い。
寛容さと言い換えても良いかもしれない。
- 思想の安定性
思想の論理の飛躍の少なさの度合い。
論理の飛躍が増えるほど不安定な思想になる。不安定な思想は他者と衝突しやすく、また理解を得にくいだろう。

僕は良い思想とは柔軟性と安定性の2つから評価されると思う。すごい人だって話してみれば意外と面白くない事を言ってくることがあるが、これは安定した思想は飛躍箇所がなく、言い換えれば意外性に欠けるためだと思う。良い思想はつまらないものではないか?
勿論飛躍を完全に取り除くことは不可能だろうし、正しいと思った論理付けが実際はとんでもなく間違っている事だってあるだろう。しかしそれでも、柔軟性と安定性があれば着実に改善をし続ける事が出来ると僕は思う。

うんこはうまい

「うんこはうまい。」

この文章を読んで何を思うだろうか。筆者は狂っていると思うかも知れないし、稚拙な冗談として鼻で笑うかも。

誰としてうんこがうまいと信じる人はいないはずだ。これはなぜか。アインシュタインが言っても、ドナルド・トランプが言っても、そして僕が言っても信じない。

だが、君はうんこを食べたことがあったうえでそう判断するのか?

私は君のその不寛容性が問題だと思う。

実際に検証したことがないのにうんこがおいしくないと決めつけるのは愚の骨頂なのである。

ちなみにうんこはまずい。